12月13日(水) 3年C組で、5限に石川先生による国語科の校内互見授業が行われました。本時は、教科書にある石垣りん作の詩「挨拶~原爆の写真によせて」の読み取りの授業でした。毎時行っている漢字テストの後、ペアになって作品を読み合いました。その後、本時の課題である「5つの『顔』の対比について考える」について取り組みました。まず、詩の冒頭の「あ、」という言葉の意味について全体で考えました。そして「あ、」は、何かに気付いた時に発する言葉で、気付いたことは、写真の顔が原爆の被害者であることを、全体で確認し合いました。次に、作品の中にある5つの「顔」という言葉について、班で2つにグループ分けする話合いを行いました。さらに、表現に注意して2つのグループの対比についての話合いを行いました。発表の場面では、積極的に意見が出され、「死と生」「昔と今」「戦争と平和」「絶望と希望」「不幸と幸せ」「闇と光」など、対比を読み取った意見が多数出されました。最後に、「現在」が本当に平和なのかという点について、作者の考え方が現れているところを探し、本時のまとめが行われました。本時は、班で話し合うことで読みを深めることができ、生徒の積極的な取組がよかったと思います。本日学習した作品は、次のとおりです。
あ、
この焼けただれた顔は
一九四五年八月六日
その時広島にいた人
二五万の焼けただれのひとつ
すでに此の世にないもの
戦火の跡もとどめぬ
すこやかな今日の顔
すがすがしい朝の顔を
地球が原爆を数百個所持して
生と死のきわどい淵を歩くとき
なぜそんなにも安らかに
あなたは美しいのか
しずかに耳を澄ませ
何かが近づいてきはしないか
見きわめなければならないものは目の前に
えり分けなければならないものは
手の中にある
午前八時一五分は
毎朝やってくる
一九四五年八月六日の朝
一瞬にして死んだ二五万人の人すべて
いま在る
あなたの如く 私の如く
やすらかに 美しく 油断していた。